管理会社経営時代には、本当に色々なクレームがありました。
本当に大変な事故や、些細なトラブル、はたまた勘違いなど、本当に色々ありました汗
「クレーム対応は嫌な仕事だ」と思われがちですが、そんなことはありません。色々な人の価値観や考え方に触れられるので、非常に勉強になることが多かったです。
今回は中でも、印象に残っている「本当にあった珍クレームTOP5」をご紹介します。
NO.5 100歳の大家さん
出会いは、管理を受け持っていたお客さんの紹介で、
「近所で住付き店舗もっている、100歳のおばちゃん大家さんがいるんだけど、空室になってるから募集してあげて。」
という事で、早速お家にお邪魔してリーシングについてヒアリングする事になりました。
100歳のおばあちゃんという事もあり、耳がかなり遠く、時折筆談も交えながら条件を決めていきます。
結果、1週間で反響が入り、某エステ会社のテナントが即契約となりました。その後、「年も年だから」と管理委託を頂きます。
入居して程なく、そのテナントからクレームの電話が掛かってきました。
「いつも店の前で、老人が行ったり来たりウロウロしている。お客さんの車の出入りもあるので、直接注意してほしい」
とのこと。
クレームを受けたからには、対応しなければいけないので、早速注意しにテナントに出向きました。
そこには100歳の大家さんが………クレームの原因は大家さんでした。何をしているのか事情を聞くと
「エステに行ったことがないから、一回でいいから体験してみたいのけど、お店にはいる勇気がなくて……」
それで、テナントの前を行ったり来たりしていたそうです。
その後、テナントに事情を話して、エステの施術を受けてもらいました。
2021年現在、102歳ですが、今もご健在で月1回、エステ通いしています。
NO.4 虫の駆除?
夏の暑い日、一本の電話が鳴りました。
「虫が家に出て!!!早く来てください!!!」
焦った様子から、「蜂かなぁ~」と殺虫剤を用意。
虫を駆除してほしいというクレームは、管理をしているとまぁまぁ出くわす案件です。ほぼ蜂とゴキブリ、ムカデですが、虫の苦手な入居者さんにとっては恐怖でしかないので、対応します。
「ピーンポーン……ガチャ」
「玄関の所に………」
指さす方を見ても、何もいません。
「だからそこ!」
屈んでのぞき込むと、フロアタイルの目地の隙間に、ダンゴムシの死骸が………まさかこんな事で呼ばれるとは。
カッチリと目地に挟まったダンゴムシの骸は、「掃除機では吸えずにどうしたらいいかわからなくて!」……
爪楊枝で書き出して、対応させてもらいました。
NO.3 大量のゴキブリ
「去年入居した、〇〇ですけど、この物件、Gが大量発生してます!早くどうにかしてください!」
かなり、ご立腹の様子で電話をかけてきました。
「あれ?そういえばこの物件、RC(鉄筋コンクリート)だけどな……」
ご立腹の様子だったので、現場に向かいます。早速部屋を見させてもらうと、ゴミ屋敷状態。中サイズのGがいたるところでカサカサ部屋を走り回っています。
「〇〇さん、申し訳ないですけど、この物件RCだし、Gは繁殖しにくいはずなんですよ。前の入居者さんからはそんなクレームなかったですし。おそらく、家財道具にくっついてきた卵が孵ってこの状況になっているんだと思います。」
心当たりがあるのか、黙ってしまいました。隣の部屋などにGが出現するといけないので、燻煙材を買ってきてすぐに焚かせてもらいました。
NO.2中学生の娘さん
担当している大家さんが、新たに物件を購入したので、管理を頂きました。その物件は、入居者に評判のいい部下に任せる事にしました。
新に管理を頂いた場合は、入居者さんに「管理会社変更通知」を出して管理会社が変更になった旨を伝えるのが一般的です。
ちなみに管理が始まってしばらくの間は、入居者さんとの関係構築のために、日曜日に物件の定期清掃を行うようにします。挨拶や、ちょっとした会話など些細な事ですが、いい管理をする為には効果があるからです。
管理が始まって半年が過ぎた頃、一本のクレームの電話が掛かってきました。
「うちの中学生の娘が、管理担当のお兄ちゃんの事が好きになってしまったみたいで、教育上よくないので担当者を変えてほしいんですが。」
「………はい?」
流石に、対応しかねる案件だったため、その旨を伝えて、平日の日中に清掃日を変更して対応しました。
NO.1 隣の人がうるさい
戸建ての借家の仲介が決まり、入居されて2日目。入居する方から「隣の人がうるさい!どうにかしてほしい!」と電話が入りました。
もうお気づきだと思いますが、戸建ての借家の隣は、別の戸建てで管理の範疇外です。
流石に、注意をしに行くことができないですが、一様現場にいって、どの程度うるさいのか確認しに行くことに。
そこは、老人の人が住んでいるようで、テレビの音が少し外に漏れてはいましたが、生活の範囲内レベルでした。
「申し訳ありませんが、管理の範疇外です。どうしても気になるようであれば、直接言いに行ってください。私どもが出来る対応はここまでです。」
納得できない顔をされてましたが、仕方ない事だと割り切ってその日は帰りました。
その2日後。退去の申し出の電話が。
入居期間4日でのスピード退去。違約金も発生しましたが、お支払いいただき退去していきました。
色んなクレームを受けた感想
本当に色んな人がいます。ですが、不快に思う事はそれぞれですので仕方がありません。
どんな些細なクレームも、電話で済ませるのではなく、実際に現場に向かう事が、管理会社として大切な事ではないでしょうか?(そう信じたいです。)
みなさんも、どんな理不尽なクレームを受けたとしても、決して感情的になってはいけません。流れ作業的に淡々と対応する事をお勧めします。
くだらないお話にお付き合いいただき、ありがとうございました。