賃貸物件の募集の流れとプロセスを解説ー不動産オーナーの基礎知識ー

物件管理

賃貸物件の入居募集は、収益源である入居者を見つける大切な業務です。
例え、募集を管理会社に丸投げしているという不動産オーナーも、最低限知っておかなければいけない知識だと思っています。
本投稿では、賃貸物件の募集のプロセスについて、分かりやすく解説していきます。
不動産オーナーはもちろんのこと、管理担当者の方も是非、参考にして下さい。

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募集から契約までのプロセス

不動産運用をするにあたって、最低限の知識として募集のプロセスを知っておいて下さい。
仲介業者がどんな流れを経て募集を開始し、入居を決めるのかが分かれば、募集の全体像が把握できると思います。

入居募集の依頼

まずオーナーは仲介店出向きに「入居募集の依頼」をお願いする所がスタート地点です。
管理会社の場合であれば、空室リストを仲介店にFAXするだけ済みますが、管理会社に業務委託していない場合は、自分で募集をお願いしに行かなければいけません。
仲介店では、いくらの家賃で募集するのか?募集の条件は決まっているか?などの質問を必ずされますので、募集する地域の家賃相場を聞きながら、一緒に決めていきます。

募集条件については、こちらの記事で詳しく解説しています。

賃貸の募集条件を見直す~入居率を上げる募集内容とは~
空室に悩んでいる人に向けて、入居率を上げる賃貸住宅の募集条件について詳しく解説しています。この記事を読めば、入居の募集条件の改善すべき所がわかります。是非お役立てください。

物件資料を作成する

募集の依頼を受けた仲介店は、募集する部屋に足を運び「物件資料を作る為のデータ収集」を行ないます。
物件資料とは、「賃貸募集を行うために物件資料を作るために必要なデータは以下の通りです。

  • 部屋や建物の写真
  • 備わっている設備の状態
  • 間取りの確認
  • 近隣の調査(コンビニ、駅などへのアクセス)
  • 募集条件、契約条件

などです。間取の確認の為に実際に部屋をみる必要があるので、予めカギを渡しておくか、パイプスペースにキーボックスを用意しておきましょう。

WEB媒体にアップロード

仲介店の特性として、自社で管理している物件を優先的に決めていきますが、営業間口を広げる為にWEBの媒体に空室をアップロードして反響を狙います。
代表的なサービスとして「リアルネットプロ(通称:リアプロ)」が有名ですね。
ネット媒体を利用することによって、自社の仲介窓口以外で部屋を探しをしている顧客にも、(他のライバル店に部屋を探しに来る人にも)入居募集している部屋の存在を知ってもらうことができますので、より募集効率が上がります。

反響が入る

募集している部屋に「反響」が入れば、物件の管理担当者(オーナー・管理会社)に空室状況と募集条件の確認の電話がかかってきます。双方問題がなければ、仲介業者は入居希望者を連れて一緒に内見へと向かい実際に部屋を見てもらいます。

入居申込

内見が済み、その部屋を気に入って入居の意思確認が取れれば「入居申込書」に必要事項を記入してもいます。
「入居申込書」はその部屋を借りる意思があるという現れですので、それを基にの審査の工程に入ります。審査は、大きく分けて2種類です。

物件オーナーの審査

不動産オーナーの審査とは、入居申込書に記入された事項を確認することを指し、特に問題がなければ審査通過となります。

家賃保証会社の審査

昨今では、家賃保証会社に保証委託をお願いすることは一般的になってきています。その保証会社に保証委託を受けられるのか否かを審査してもらいます。
審査基準は保証会社によって様々ですので何を基準に審査しているのかはわかりません。A社はダメでもB社は保証委託OKということが普通にありますので、もし審査に落ちてしまっても、別の保証会社に申し込みしてみましょう。

契約と重要事項説明

すべての審査を通過できれば、あとは契約書を交わすだけです。契約を交わす際に必要とされる書類は以下の通りです。

  • 身分証明書のコピー
  • 住民票のコピー
  • 連帯保証人の印鑑証明

契約と同時に仲介費用の清算も併せて行います。主な請求項目は

  • 敷金・礼金(保証金)
  • 家賃保証会社の保証委託料
  • 火災保険の料金
  • 仲介手数料(家賃の100%)
  • 鍵の交換費用

などが一般的です。仲介会社によって、様々ですので契約の前に一度聞いてみるのもいいかもしれません。

重要事項説明

重要事項説明については、こちらの引用をご覧ください。

重要事項説明の意義
概して「契約前」に行われるものが重要事項の説明であり、当該契約を締結するか否かを判断する為のものである。
又、契約をめぐる紛争の殆どは「そんなことは聞いてない」という事から発生する。この「聞いてない」の殆どが重要事項の説明に関係する事であり、本当に「聞いてない」という場合もあれば「聞いたけど忘れた」、「聞いたかもしれないけど良く理解できなかった」など理由はさまざまである。このような「聞いてなかった」という事を原因とする紛争を防止する為に「重要事項説明書」を説明し、且つ「確かに重要事項の説明を聞いた」という意味で消費者は重要事項説明書に記名押印をする。
引用:Wikipedia

重要事項説明は宅建資格保有者しか行うことが出来ません。
入居後に「この物件がこんなだと思わなかった」などのトラブルを防ぐために、宅建業法でも取り決めがされています。

本投稿のまとめ

賃貸物件の募集に関して、どういった流れで入居者が決まっていくのか解説してきました。

不動産運用の基礎知識として、必ず知っておかなければいけない事です。

当たり前のことですが、「流れを知ったうえで、募集効率などを考えて募集をしていく事が不動産オーナーの本当の仕事」だという事を忘れないでください。

今回の記事が、不動産業務従事者の方々のお役に立てば幸いです。

 

 

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